2010年11月20日土曜日

坂井さん講義

今日のデザインビジネスの講義は、laluというアパレルブランドのオーナーの坂井真吾さん。


坂井さんはマスコミのような情報媒体を利用しない、お店に看板をたてない、過度な装飾をしない、といった独自のブランディングをしておられます。
今日の講演は「リセット」というテーマでお話して頂きました。私には共感出来るものが多く、坂井さんという一人の人間に興味を持ちました。

まず、特に気になった三つのこと。


・現在(特にブランドの)洋服を買う多くの人は、洋服そのものでなく、ほぼそれにまつわる情報だけで洋服を買っている。雰囲気などの魔法、おまじないをかけて買って貰うのは楽な方法ではあるけれど、あえてそれはしない。思考をリセットして、単純に洋服を見て貰うため。

・「幼稚園で教わったようなこと」だけで、すべて成り立っている。
 大切なのは本質や、道徳。それがあれば本体はぶれない。

・デザインは、好きなことやものを作ることの出来る権利であり、自らに出来ることの結果。
 



小学生がお店の前の砂利を蹴散らしたので、「片付けろ」といってそうさせたというお話を聞いたのですが、
そういう道徳だとか、根本って大事だと言っていてほっとしたのを覚えています。
中々見て見ぬふりをする人が多い昨今、正すことも言いづらくなっています。私は最近あえて注意するようにしてるのですが(昨日も近所のスーパーで、カートにスピードをつけて乗っている子がいたのです)、自分のしたいことをすることと、デザインとは何か関係があるのか・・私の中では切り離されているような気がしていたのです。

自分の中にある根本を切り離したら、デザインは全く違う方向に行くということなのかなと思います。

考え中で言葉がまとまらずすみません。


個人的に「理解者は最低限しか必要じゃなかった」という言葉が印象的でした。
媚びようとしない坂井さんの姿勢そのものという感じがしました。

服を買ってくれたお客さんやスタッフさんといった最低限の理解者さえいれば、それだけでやっていける ということはそれだけ自信があるということだし、変にブレることがない。孤独のようだけれど、媚びたり、望まない結果を生まないためにはその方がある意味楽なのかもしれません。


いつも講義で使う大きな部屋でなく会議室のような部屋で行われた講義も、話を素で、真剣に向き合って聞いて欲しいという坂井さんの考えのように思います。
次回の講義も期待します。

2 件のコメント:

  1. コメント失礼します

    坂井さんとは最近お仕事させてもらっているのですが、講義を聞いて見たかったなーと思っていたので、この記事はうれしかったです。ありがとう。
    今作ってるのがlaluの映像なんですが、坂井さんという人物と向き合った時の緊張感を持って作っています。自分の出せる物全部出さなきゃってピリリとします。こういうふうに、人の背筋をピンと伸ばして、決して背伸びさせずに面倒見てくれる坂井さんはいい人ですw
    zumi

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  2. コメントありがとうございます。と言っても返信がだいぶ遅くなってしまってすみません。
    坂井さんは一度会っただけで、何だか本心さらけ出したくなる方ですよね。私はそんな印象を受けたのを覚えています。一緒にお仕事をされてて羨ましいです。

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